「結婚情報サービス」マニュアル

■結婚相談所vs結婚情報サービス

結婚情報サービスや結婚紹介所のカタログなどを読んでいると、ときどき「結婚相談所と結婚情報サービスの違い」について言及している下りがあります。
このページでは、そのコメントが意図するところを解説しつつ、結婚情報サービスや結婚紹介所の企業やサービスの違いに触れます。


狭義の「結婚相談所と結婚情報サービスの違い」

「結婚相談所と結婚情報サービスの違い」について読者が記事を目にするとき、それは、十中八九、結婚相談所のカタログやサイトでしょう。
結婚相談所を名乗る各社の理論は以下です。
    「結婚相談所」と「結婚情報サービス」は別物。「結婚相談所」は、結婚相手を探して引き合わせて実際に結婚させるまでのサービス。「結婚情報サービス」は、結婚相手の情報を提供するだけのサービス。
    よく広告を目にするのは「結婚情報サービス」で、広告を見ると良さそうに見えるが、結婚相談所のように入会者に親身になって相談に乗ってくれるわけではない。
「くらべて.com」なりに上記を解説します。
まず、上記理論は間違いではないと言っておきます。ただし、「結婚相談所」と「結婚情報サービス」をきっちりと2分できるかと言うとそうではなく、「結婚紹介所」を名乗る業者の中でも入会後に入会者の相談もせず異性情報を送りつけるだけのところもあれば、大別すると「結婚情報サービス」に含まれる業者なのに担当のカウンセラーが各種相談にのってくれたり希望する相手との結婚までをプロデュースしてくれるところもあります。
今日、結婚情報サービス業は多様化しており、各社が会員確保やサービス向上にしのぎを削っている状況なので、「結婚相談所」と「結婚情報サービス」でどちらがいいということもなく、どちらを名乗る企業がいいということもないのです。

「結婚相談所と結婚情報サービスの違い」から業者の違いを考えよう

提供するサービスの違いはさておき、「自分たちは結婚相談所であり、結婚情報サービスとは一線を画す」と考えている業者さんがいることはお分かりいただけたと思います。
この業者さんの視点に立って、結婚情報サービス業界に属する業者を大別すると、素人目には混沌としている業界の構図がぼんやりと見えてきます。

    ◎狭義の「結婚相談所」(連合会所属系)
    :日本仲人連合会や日本ブライダル連盟などの「結婚相談所」の連合体に所属する業者です。このタイプの業者は、地元密着型の「結婚相談所」を各地域に開設して会員を募ります。地域の仲人さんが社長になって事務所を開設するタイプがほとんどです。
    自社サービスに入会した会員のマッチングの相手先は、(1)自社異性会員、(2)所属連合会Aの異性会員、(3)所属連合会Bの異性会員…その「結婚相談所」が所属する連合会の規模や数によって変わってきます。
    「自分たちは結婚相談所であり、結婚情報サービスとは一線を画す」と考えている業者さんは、このタイプの業者さんでしょう。
    業者さんによって価格もサービスもさまざま。アタリとハズレが非常にあります。ただ、このタイプの業者でいい仲人さんに巡り会えれば鬼に金棒。安価で親切丁寧にいろいろと対応してくれます。

    ◎狭義の「結婚相談所」(独立系)
    :「結婚相談所」の連合体に所属することなく、その業者だけで、つまり、その業者に入会した会員のみで運営している「結婚相談所」がこのタイプです。
    連合会に所属していないので紹介できる会員数が限られてきます。なので、このタイプの業者は量よりも質で勝負してくるのが特長です。医者やエグゼクティブ限定の結婚紹介所や、国際ビジネスマンや年収1千万以上限定の結婚情報サービスなどがその典型です。
    特定のジャンルに絞り込んだ会員数であれば、各連合会の会員データベースにも負けないというわけです。

    ◎「結婚相談所」が言うところの「結婚情報サービス」
    :いわゆる大手の「結婚情報サービス」です。これらの業者は、会員データベースを共有する連合会等には所属しないことが多く、独自ブランドや各種広告を使ってマッチングさせる会員を集めます。そして、インターネットシステムやアドバイザー、毎月届けられる紹介リストなどによってお相手を紹介していきます。
    最近では、大手結婚情報サービスでも、そのサービス内容もさまざまです。所属する支社や担当者によっても受けるサービスに違いが出てくることがあります。致命的なトラブルには最もなりにくいですが、入会前には、サービス内容や料金等を確認してから入会することをオススメします。