電子辞書《英語重視タイプ》・メーカー情報
(2015.8.28現在)

【参考】過去(2014年)のメーカー情報はこちら

電子辞書を比較する上での基本的な知識とメーカーごとの製品の発売の傾向をまとめました。たくさんあってなかなか区別しにくい個々の電子辞書を比較する上での参考にしてください。


2015年の業界と製品のトレンド


2015年は、カシオとシャープの2強時代スタートの年だ。
長い間、電子辞書は、カシオ、シャープ、セイコーインスツル、キヤノンのメーカー4社による寡占市場だった。
ところが、2014年10月、セイコーインスツル(SII)は、電子辞書ビジネスからの撤退を発表。キヤノンは、ここ数年、家電量販店の電子辞書売場に並べられるような新製品を発表していない。
セイコーインスツルとキヤノンが競争から脱落して、カシオとシャープが残った格好だ。

カシオとシャープの新製品投入ペースも落ちている
毎年、電子辞書メーカーは、春の入学・入社シーズンに向けて新シリーズ(新ラインナップ)を投入。その後、6月~8月頃にマイナーチェンジした製品を発売する。今年4月~8月までに新製品の発表はカシオとシャープでそれぞれ1件ずつだ。

今年は、コンパクトタイプの電子辞書がトレンドだ。
春以降のカシオとシャープの新製品発表には、それぞれコンパクトタイプの電子辞書が含まれていた。手頃な価格のコンパクトタイプ電子辞書をぞれぞれ発売した。

電子辞書の販売価格は、2014年とほとんど変わらないか若干安くなっている。 メーカー各社の普及機は2万円台で横並び。多コンテンツ搭載上位機種3~4万円台、英語学習向け3万円台、高校生向け2万円台。5万円を超すモデルはほとんど見かけない。2014年同様、1万円以下のモデルは別のマーケットに移動した(後述)。

大型スーパーや家電量販店で、1,000円~2,000円の電子辞書がワゴンセールは続いている。
「国語辞典」「和英・英和辞典」「中国語辞典」「韓国語辞典」など、コンテンツを絞った単機能電子辞書が、大型スーパーや家電量販店において1,000円~2,000円で売られている。テキスト2行表示程度のディスプレとキーボードで、語彙数の少ない辞書(コンサイス辞書等)を搭載した電子辞書が安価で売られている。


メーカー別の製品開発の傾向


カシオ

「エクスワード」ブランドを展開。電子辞書のシェアNo.1の地位を今なお維持している。製品ラインナップの充実度も他社を圧倒。 電子辞書マーケットにおけるトップメーカーであり、購入にあたって、どの機種も機能面やコンテンツのクオリティは心配する必要はまずないだろう。 「迷ったらカシオ製」と思ってもいいほど、電子辞書はカシオ製を買っておけば間違いはない

No.1メーカーだけに、オーソドックスで最高水準の機能性とコンテンツのモデルを、英語学習者・ビジネスマン・高校生・中学生・シニアなどそれぞれのターゲットに提供している。 価格も他社競合モデルの中で最低水準。低価格化においても、電子辞書メーカーをリードしている

カシオは、毎年1月~2月に、その年のラインナップを一新する。2015年は、製品番号「XD-K」ではじまる新シリーズを投入。なお、2014年は「XD-U」、2013年は「XD-N」、2012年は「XD-D」ではじまる型番。
「XD-K」ではじまる新シリーズは、英語対話力養成コンテンツ群「英会話スキット・トレーニング」と新筐体が特徴。キーボード上にあったタッチパネルはなくなり、そのぶんボタンが大きくなった。手書き入力やソフトキーボードなどタッチパネルへの入力はメイン画面に直接できるようになった。
このメイン画面へのタッチ入力が非常に使いやすい。実際に使ってみると、漢字やアルファベット、ピンインなどの手書き入力はストレスなくおこなえる。ユーザーインターフェイスは大きく向上した。

近年の傾向としては、ラインナップの中でもビジネスマン向け、英語学習者向け、高校生向けなど、ユーザーの多いセグメントにはカラーバリエーションを用意して価格を抑えた普及機を投下。競合他社を寄せ付けない。
上記の業界トレンドで、「電子辞書の価格もだいぶ、メーカーや機能による違いがなくなり安定してきた」と紹介したが、No.1メーカーの影響が大きい。 普及機2万円台、多コンテンツ搭載上位機種3~4万円台、英語学習向け3万円台、高校生向け2万円台、といった価格相場は、カシオがリードしてできあがっている

2015年春モデルでは、小学生向けモデルが発売されなかった。店頭には、2014年発売のXD-SU2000とXD-SU2800が並んだ。2015年8月には、コンパクトタイプの電子辞書が発売されたが、英語だけでなく、中国語、韓国語、タイ語・ベトナム語に特化した機種も登場した。
コンパクトタイプの電子辞書は、メジャーバージョンアップは、2011年モデル以来。各言語に特化した機種ではそれぞれの言語の音声データを収録。価格も実売価格2万円以下に抑えている。


シャープ

電子辞書マーケットでカシオを追う。
これまでの傾向としては、王道を進むカシオに対抗して、シャープは、新機能を搭載した電子辞書を真っ先に投入して逆転を狙う。 これまでも、ワンセグ搭載電子辞書やポケットタイプ電子辞書など電子辞書に新機軸を打ち出して、斬新な電子辞書を発売している。
しかし、2015年は、少し事情が違う。カシオがコンテンツよりは機能性を強化してきたのに対して、シャープは機能性よりコンテンツを強化してきた。

2015年春モデルとして、大学生・ビジネス向け「PW-SB2」、生活・教養「PW-SA2」、高校生向け「PW-SH2」、中学生向け「PW-SJ2」をリリース。2014年ラインナップ「PW-SB1」「PW-SA1」「PW-SH1」「PW-SJ1」のそれぞれ後継機だ。
機能性は、昨年とあまり変わらない。筐体も、昨年とあまり変わらない。キーボードを背面に隠し、ディスプレイとタッチペンだけでタブレットPCのような使い方もできる(従来式と2WAY利用可能)。昨年、今年と、英語関連コンテンツを充実させている。2015年は、大学生・ビジネス向け「PW-SB2」が英語辞書を中心に英語関連コンテンツをさらに強化している。

2015年8月、タイプライターキー配列と50音順キー配列の両タイプのコンパクトタイプ電子辞書「PW-NA1」「PW-NK1」を発売した。日常生活や海外旅行で役立つ12コンテンツを厳選して搭載。実売価格15,000円程度の価格に抑えている。


SII(セイコーインスツル)

2014年10月7日、セイコーインスツル(SII)は、電子辞書ビジネスからの撤退を発表した
店頭で触れてみれば分かるが、セイコーインスツルの電子辞書は非常に使いやすかった。それだけに、事業撤退は残念だ。
これからセイコーインスツル製品を購入するなら、今後サポートは変わらないまでも手厚くなることはないことを承知の上で。


キヤノン

2015年、キヤノン電子辞書は、ここまで新製品のリリースがない。2014年はとうとうなかった。キヤノン電子辞書のサイトを見ると、力を入れていないのが分かる。2015年も期待できない。