呉服売場店員・丁稚の日記

第2回



2月8日(日)
有楽町「東京…」にて振袖の展示会。会場には呉服売場の店員が勢揃い。 自分の担当のお客様が受付に現れると、呼び出しがかかって、接客する。 よかったぁ。サボらないで、ちゃんと訪問しておいて。サボってたら 大変なことになってた。一組も来なかったら、カッコつかないもんなぁ。 1組目が来るまではドキドキだった。「もし1組も来なかったらどうしよう…」 なんて。結局3組きてくれた。そのうち、1組はお買いあげ~!やっほぉ。 閉場後は、みんなで飲みまくった。ベロンベロンになるまで飲んだ。 うーん。誰かに抱きついた気もするが…はっきりと覚えてない…


2月9日(月)
お休みだよ。あー頭いて。


2月10日(火)
連休だよ。


2月11日(水)
朝、電車に乗って、今日が休日ということに気が付く。そかぁ。世の中は お休みなのかぁ。でも、休日の出勤は好きさ。だーって電車の中で眠れる んだもーん。 今日は、日曜の振袖展で取りこぼした客を集めての店内催事。ボクの2組の 取りこぼし客のうち、1組が来てくれる。ん十万の振袖を買うだけあって、 品の良さそうな母娘だ。さんざん、試着した挙げ句に買わずじまい。 ま、そりゃそうでしょ。高い買い物だからね。ゆーっくり決めた方がいいよ。 その方が安くもなるし。きっと。 日曜の飲み会で抱きついた相手が発覚!な、なんと、ウチの課の古参OL! 酔っぱらってたってことで、何でも許されるんだから、どーせなら カワイイ娘に抱きつけってんだ(と自分に言い聞かす)。


2月12日(木)
振袖の催事が終わったと思ったら、今度は売場での留袖展の準備に とりかかる。こーやって飽くなき闘いが続けられるのだった。 朝、朝礼で、最近レジ金がなくっている、なんてことを言われた。 売場の誰かが盗んでいるらしい。そういう噂はあったんだよね。 だいたい誰が盗んでいるか想像はつくけどね。 あの娘も、かわいい顔してよくやるよ。こんだけ陰口たたかれて 気持ちのいいもんじゃないだろうに。やめりゃいいのに。一度、 盗んぢゃうと止められないんだろーなぁ。


2月13日(金)
本の整理をするんで、ダンボールを買うことにした。家の近くのスーパー なのだが、レジの店員がヒモ掛けできねーでやんの。最近の若造はぁぁ。 自分でやった方が早いのだが、あえてやってもらった。客にヒモ掛け やられるのって、店員にしてみると、かなり屈辱的なんだよね。 ボクも若い頃、オロオロしていて、客にヒモ掛けやられたよ。苦い経験。


2月14日(土)
売場係長に連れられて、昼食とった。トンカツのおいしい店にいった。 もちろん、係長のお・ご・り。やっほー。やっぱ、二千円もするトンカツ はうまいわぁ。これがあるから、係長からは好きさ。話はクドイんだけどね。


2月15日(日)
半月後に控える棚卸しに向けて、チェックリストを作る。ウチの売場は 高額商品ばかりなので、1品1品、追い番を付けて管理している。 だから、準備といっても大変だ。1日や2日ではとーてい終わらない。 前回の棚卸しでは、呉服部の3つの課でワースト1.2.3位だったから なぁ。今回、また同じだと、さすがに、仕入れ課長のクビが飛ぶでしょ。 …それもいいなぁ。わざと、ミスするかな。 ウチの売場なんて、500万以上も過不足が出てるんだもん。はは。 こんなに出してよく商売できるよ。こんなもんかねぇ。


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