ある広報マン・まもるの日記

第6回



3月9日(月)
午前11時、内線が鳴る。電話のディスプレイに表示される番号から、見知らぬ相手からの電話だと分かる。 「販売○○室の○○ですけれど、まもるさんですか?話は聞いてるかと思うのですが、 この度の改変で販売○○室という部署ができまして…詳細は午後から面談で…」。

とーとう、きやがった。異動通達だ。もちろん、そんな話は初めて聞いた。ウチの会社の辞令は、いつもこうだ。 社員の希望とか、意向なんておかまいなし。物事がおおよそ決まってから、後で、「実は、こうこうこうでした。」 って言い渡されるんだ。もう、いっぱしの会社になってんだから、世間並みの常識の範囲内で …文句を言ってもしょうがないか。転勤前日になって、辞令を出す会社だから、しょーがあるまい。

月曜なので、出版部の定例ミーティグやら販促会議やらと会議の嵐だが、仕事に身が入らない。 頭の中は、午後からの個人面談のことでいっぱい。

3時過ぎ、内線で呼び出される。背広の上着とボクの実績をアピールする資料を持って行く。 社内就職活動の準備万端だ。8Fのミーティングルームで待つ、ボクの心臓はドキドキだった。

面接はあっけなかった。結局、社内体制自体が決まってないらしく、 ボクのこれまでの仕事内容をアピールして終わってしまった。この面接は成功だったのか? 結果は、異動が正式に辞令として下る月末に分かる。乞うご期待!!


3月10日(火)
販促用の紙資料作りが今日のメインの仕事。うわぁぁ地味だぁ。ジミジミだぁ。 タッチタイピングソフトと月刊教育CD-ROMの2つの紙資料を完成させる。 作業自体は地味ではあるが明日までにウチが使っている広報代理店に郵送しなければならないので、 気を抜いてもいられない。

学生には、馴染みのない「広報代理店」なるものを、ちょっと解説します。

企業の情報発信を代行、もしくは補助する仕事を行う会社が存在するのは知ってますよね。 学生を含めた、この業界に関わりの薄い方々には、認知度と規模から大手総合広告代理店しか思い浮かばないでしょう。 が、有象無象がひしめくこの業界には、大手以外にもさまざまな会社が存在します。 個々の会社には、質・扱う商品・コネクション・得意分野などの差があり、 会社の数だけ業態があると言っても過言ではありません。
代理店志望の学生さんだと分かると思います。会社ごとにセミナーの内容が全然違うでしょ? 印刷会社を思わせる説明会だったり、コンサルティング会社のような説明会だったり…

話が長くなったので、簡単に説明します。狭義の「広告代理店」とは、広告を扱う代理店のことです。 「広告」の概念を話はじめると、これまた長くなるので、ここでは、お金を払って得られる宣伝の意味に使います。 その狭義の「広告代理店」に対して、広報を担当する会社が「広報代理店」なのです。 媒体や消費者に対してお金を払わない宣伝を行います。各種イベントの運営を行ったり、マスコミ対応を請け負ったり、 広報プロモーションを担当したりします。

なーんか、自分勝手にダラダラ書いちゃいました。てへへ。これぢゃ全然わかんないよなぁ。ごめんね。


3月11日(水)
朝、社内メーラーを立ち上げる。「3件の新着メール」があるらしい。

【精算金を振り込みました】
【出版部門在籍者各位】
【メールサービス配信完了通知】

な、なんなんだ?この2通目の変なタイトルのメールは?真っ先にクリックして内容を確認する。
「……………………」
退職勧告通知だ!出版部門全員に配信されてる!とうとう、会社側は出版部門を切りにかかりやがった! ど、どうしよう…

なーんて、ことを一日中考えているわけにもいかないので(楽天的なボクって好きさ。) 13日の金曜日の仏滅に開かれる「70年代生まれ若者飲会」 という業界飲みの為に今日一日、粉骨砕身する。
ま、確かに、仕事する気にならなかったってのもあるけどね。 幹事さんとメールと電話でやりとりしたり、参加者募集のメールを出したり…。 飲み会といっても、今回は幹事ではないので、少しは気がラクだぁ。 でも、なんだか、メンバー集めも会場選定も遅れているようなので少し心配。 それにしても、仕事もしないで何してんだろ…ボクって…。 仕事よりも飲み会を優先しちゃうのって、もうボクの個性みたいになってるからなぁ。 今更、直せないしなぁ。まっ、いいかぁ。


3月12日(木)
ボスが代休でいないので、一日、のーんびりと仕事をこなす。 ずっと会社にいるのも退屈なので、明日の飲み会の打ち合わせに(ちょっとは仕事もしたよん) 日経WinPC編集部に遊びに行く。しばし、雑談の後、またまた、ふらっと、FMVファミリー編集部へ行く。 入稿前だったららしく、ちょっとケムたがられちゃったみたい…かなし…。



3月13日(金)仏滅
今日は「70年代生まれ若者飲会」。直前になって、メンバー集めをしたため、 参加者の少ない飲み会となってしまった。参加メンバーの条件がきつすぎたのかもしれない。
・PC業界の広報担当か編集者
・70年生まれの若者
ってなるとメンバー絞られるもんなぁ。
結局、来たのは、前回の「若者飲会」の3次会まで残った4人を含め、計5人。
・うっちー(日経BP社/編集者・男性)
・まもる(ソフトメーカー/広報・男性)
・Wさん(ソフトメーカー/ディレクター・女性)
・こば(ソフトメーカー/広報・女性)
・Hさん(電気系ソフト事業部/開発・男性)
うっちー的には、オールナイト飲みのつもりだったろうけど、 ボクとこばは、まだ仕事があって、 飲みの後に会社に戻らなければならなかったので、今回は一次会でお開きにしたのです。 みんな1ヶ月後(4/17)のオールナイト飲みを誓って…。



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